チェリー

aitakaha2010-05-16

高校生のときから飼っていたマルチーズのチェリーが亡くなったと、早朝、熊本の父からメールが入った。


思い返すと、15年前、3DKから5LDKの家に引越し、元々会話の少なかった兄弟間の会話は無に等しくなり、高校から帰ると受験勉強等と称して、それぞれ自分の部屋に隠るようになっていた。家族全員へ平等に接し、人間同士コミュニケーションができない我家族を結びつけてくれていた気がする。父と母の不仲を一部始終見ていた彼は、どんな気持ちだったのだろうか。


5LDKの家も両親の離婚により引き払った。チェリーは父が飼うことになり、母はそれ以来、チェリーに会う機会がなかった。先日、数日間預かったとき、真っ先に母親に会わせに連れていった。六年ぶりに会っても彼は母のことを覚えていた。
複雑な我が家で、忠実な心上、苦労をかけた。心から感謝している。


合掌。