合掌

アメリカに一年暮らしていた時、毎日のように狸、リス、鳥、兎、時には犬が車に撥ねられて亡くなっている姿を目撃していた。車社会の中で動植と共生することがどういうことか。人間以外の動物と限定は出来ない、交通事故で亡くなる人間の数もまた多い。

町の中の小さな道路で、セキレイの死骸に出会う。まだ亡くなって間もないようで、血の臭いが鼻に衝いた。持ち上げると柔らかい。近所のカフェで袋をもらい、家に持って帰って埋めてあげた。セキレイが普段何を食べているかわからないので、とりあえず食べれそうな粟と水をいっしょに入れてあげる。
綺麗だった。

飛騨へ

帰国してから約半年間お世話になったお部屋と、最後のひとときを過ごしております。


今日の午後のバスで飛騨市に引越します。サイクリング観光の会社に所属しますが、私はガイドスタッフではなく、現地の取材をし写真と文章で発信するお仕事をします。高山の町よりも30分程上に位置し、里山が広がります。飛騨方面にお越しの際は、是非お立寄り下さいませ。

大学生時代、M先生から「あいちゃんはノマドだよね」と言われていたことが今日まで続いています。一年後の自分を想像できている年は、大学卒業後一度もありませんでしたが、みなさまのおかげでこんにちまでこれております。一年後も、また、このようなご報告をすることになると思いますが、今後もどうぞ宜しくお願い致します。

出張が多かった半年間でしたが、生まれ育った大泉学園に戻って休めることは不思議な安堵感に包まれる時間でした。お部屋を貸して下さったKiさんには感謝しております。

東京以外の所で暮らす

人生何度目の引越かしばらく数えることはやめようと思っています。

15日夕刻の高速バスで飛騨高山へ向い、一年間飛騨市古川町にて暮らします。一年契約のお仕事なので、一年後はまた違う生活が始まると思うので、一年間集中してその仕事と暮らしを楽しむ所存です。

是非、この機会に遊びにいらして下さいませ。

小笠原先生

今日は、予備校の先生と一年半ぶりの再会でした。

私にとって、文章を読まれることはなによりも恥ずかしいことだけれど、予備校時代に出会ったこの先生には、実に恥ずかしいところを見て頂いている。18歳で出会い、私に現代詩や演劇、坐禅へのきっかけをつくってくれた先生。今年で34歳なので、私の人生の半分は、この先生のDNAで育っているといっても過言ではない。

今日は、最近の文章に赤を入れて下さいという目的で約束を。「高橋、文体が英語になったなぁ」。(実に英語は不得手のままですが)日本語にはない、抽象的な主語(無生物主語)が多くなったそう。4000字を書くのがなかなか思い通りにならなかったのですが、(元々下手ではあるが)納得できる文章にならない原因がわかりました。

帰り道、正津勉さんの新詩集を頂く。あとがきのようにして最後に記していたのは、道元禅師の言葉。福井県大野で生まれ育った正津さんには、永平寺は近く親しいものなのかもしれない。

我愛山時山愛主 石頭大小道何休  道元「山居」
※私が山を大切にすると、山も私を大切にしてくれる 大小の岩や石も休むことなく語りかけてくれる

「アー・ユー・フリー?」

2月27日小学館から発売する、加島祥造さんの新著「アー・ユー・フリー?」。過去22年間27回の講演を文字起こしした中から、部分的に抽出した文章をまとめた一冊。目次を読んでいるだけでも、加島さんの思想が伝わります。帯に「どこからでも読める。くり返し読める。」とあるけれど、「老子新訳(地湧社)」同様そんな一冊。講演録だから全て語り言葉であり、講演会場から本を通してもその語りは伝わってきます。

装丁は、『忘れられない日本人移民 ブラジルへ渡った記録映像作家の旅』で気になっていた西田優子さん。他はあまり知らないのですが、ユニーク且つ綺麗な装丁です。是非、本屋さんで手に取ってみて下さい。

<略ー人間が社会をつくったというのは、生きるためにつくったんですよね、かつては。原始社会では、ともに生きなければい切られなかったけれど、同時に、争わなくては生き延びれなかったんでしょう。ー略ーでも、老子はそういうものを越えたところにある愛というものを説く。タオが伝えるおおもとにある愛。それを老子は「慈」という言葉で言います。英語では「ラブ」と訳されたり、「コンパッション」と訳されたりします。コンパッションは、「パッション」をともにする、人と人とが情感をともにするということになります。誰かがもし不幸な目にあったら、その不幸に同情するのがコンパッションで、愛のなかでもいちばんいいものだと思います。だってこれが、「恐れなくていい」ということなんですから。>

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784093883528

村上友重さんの個展

私は行くことが出来ませんが、是非お出掛け下さい。特にトークショーは気になっています。


文月悠光(詩人)× 村上友重(写真家)
司会:谷口愛(編集者)+ 後藤繁雄(G/P gallery ディレクター)
G/P galleryでは現在開催中の村上友重写真展「この果ての透明な場所」にあわせ、詩人の文月悠光さんをゲストにお招きし、トークショーを開催します。村上友重の写真を通し、「私と世界」がどのように接触するのか、いわゆる「写真論」ではなく、「写真」あるいは「コトバ」を通し、別の角度から「写真についての語り」の場がうみ出せればと考え、このような場を企画いたします。
日時:9月16日(月・祝)15:00〜/25席


村上友重 Tomoe Murakami/この果ての透明な場所
2013.8.20 tue. -9.20 fri.
G/P galleryでは、「The Art of Photography Show 2010」にて「1st Place Award」を獲得し、昨年には、オランダの写真雑誌『Foam Magazine』による「Foam Talet」賞に選抜された、村上友重の待望の個展を開催いたします。未知のことに触れ、不可知という決して辿りつくことのできない事象へ接近しようとする、村上の試みをぜひご高覧ください。会期中にはゲストをお招きしてトークショーも予定しております。

G/P gallery is delighted to announce the long-awaited solo exhibition of Tomoe Murakami. She won “1st Place Award” in “The Art of Photography Show 2010″, and was selected as “Foam Talent” by “Foam Magazine”, the photography magazine in the Netherland, last year. She has been trying to touch mysteries and to be closer to unknowable phenomenon that we can never reach. During the exhibition, we will invite a guest to talk with the artist about her works.