合掌

アメリカに一年暮らしていた時、毎日のように狸、リス、鳥、兎、時には犬が車に撥ねられて亡くなっている姿を目撃していた。車社会の中で動植と共生することがどういうことか。人間以外の動物と限定は出来ない、交通事故で亡くなる人間の数もまた多い。

町の中の小さな道路で、セキレイの死骸に出会う。まだ亡くなって間もないようで、血の臭いが鼻に衝いた。持ち上げると柔らかい。近所のカフェで袋をもらい、家に持って帰って埋めてあげた。セキレイが普段何を食べているかわからないので、とりあえず食べれそうな粟と水をいっしょに入れてあげる。
綺麗だった。