「アー・ユー・フリー?」

2月27日小学館から発売する、加島祥造さんの新著「アー・ユー・フリー?」。過去22年間27回の講演を文字起こしした中から、部分的に抽出した文章をまとめた一冊。目次を読んでいるだけでも、加島さんの思想が伝わります。帯に「どこからでも読める。くり返し読める。」とあるけれど、「老子新訳(地湧社)」同様そんな一冊。講演録だから全て語り言葉であり、講演会場から本を通してもその語りは伝わってきます。

装丁は、『忘れられない日本人移民 ブラジルへ渡った記録映像作家の旅』で気になっていた西田優子さん。他はあまり知らないのですが、ユニーク且つ綺麗な装丁です。是非、本屋さんで手に取ってみて下さい。

<略ー人間が社会をつくったというのは、生きるためにつくったんですよね、かつては。原始社会では、ともに生きなければい切られなかったけれど、同時に、争わなくては生き延びれなかったんでしょう。ー略ーでも、老子はそういうものを越えたところにある愛というものを説く。タオが伝えるおおもとにある愛。それを老子は「慈」という言葉で言います。英語では「ラブ」と訳されたり、「コンパッション」と訳されたりします。コンパッションは、「パッション」をともにする、人と人とが情感をともにするということになります。誰かがもし不幸な目にあったら、その不幸に同情するのがコンパッションで、愛のなかでもいちばんいいものだと思います。だってこれが、「恐れなくていい」ということなんですから。>

http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_9784093883528