葉子さんの一回忌

aitakaha2006-07-02

不思議と長い一日だった。

12時から16時半まで沖縄ティーチインに参加。今回は山城知佳子さんが参加、ゲストに仲里効さん、港千尋さんとあって、身近な話しが飛び交った。山城さんの全作品を見る。沖縄の言葉を話す事ができない、カチャーシーも踊ることができない、沖縄に育ちながら半ば外から見る視点を持った作品であった。しかし、それも沖縄で誰もが発言できない言葉や表情を鮮明に浮き彫りにしていた。山城さんの力を改めて確認した。

ティーチインは予定の時間を過ぎ延長戦となったが、私はその後阿佐ヶ谷のギャラリーに向かう。萩原葉子萩原朔美「小綬鶏の家」展を見に行く。萩原葉子さんは中学生の私が最も愛読していた本の作者であったが、昨年7月1日に他界された。逢うことなくして二度と会えない人となった。そんなわけで、この展示のDMを見つけたときは胸が躍った。違う形ではあるが、会えると言うこと。これは行かないわけにはいかない。
(株)煌翔 http://www.h6.dion.ne.jp/~kohsho/index.html
変わった名前のギャラリーだなぁと思いながら入り口をくぐる。自宅の一階部分を改築したギャラリーのようなスペースである。しばらく作品を鑑賞。朔美さんの作品は以前観たことがあったが、葉子さんは初めてである。布(洋服の生地)やリボン、スパンコールなどで作ったコラージュ作品が主で、他にも猫のデッサンやバック、晩年から始めたダンスの際に身につけていたコスチュームがあった。最近やっと遺作や遺品の整理をし始め、その際に出てきたモノだという。ギャラリーのオーナーに購入の交渉をしたいと思い、お話をし始めると、そのオーナーが大学の学生の親だということがわかった。これまた不思議な巡り合わせで話しが始まり結局3時間くらい長居をしてしまうことになってしまった。私と葉子さんの(本との)出会いを話したり、オーナーは桑沢に通っていてその当時大辻清司さんに師事していたことを伺ったり、興味の共通点を探っていた。葉子さんの部屋にあったという文庫を頂いたりこの上ない待遇。   しばらくして、息子さん(多摩美の学生)が帰宅。三者面談みたいな空気におかしさを感じ、そのあたりで帰るきっかけとなった。こんなこともあるものだ。

そのあとは、philia projectの新作の稽古にお邪魔する。本番は今週金土日で、私は土日のお手伝いをすることになっている。今回のテーマは水俣。生命の形がまた動き出す。

HUMAN BABY
http://www010.upp.so-net.ne.jp/AEN/HumanBaby.html