原発のたましい

全てのものには、魂がある。大地にも、水にも、木にも、人間にも、そして原発にも。


今日は、東京自由大学の特別企画 「シャーマニズムの未来」を聞きに行った。東京は大雨の中、500人を越す観客が中野ゼロホールに集まった。副題は、「見えないモノの声を聴くワザ」、パネリストは小松和彦さん・鶴岡真弓さん・松岡心平さん・岡野玲子さん、そして鎌田東二さん。  東日本大震災が話の中心になるのは自然な流れ。ここに集まった500人の人は、それぞれ心に何かを抱え集まってきている。この場所から、未来への希望の光を持ち帰りたいと思って集まってきたのだと思う。少なくとも、私はそうだった。

シャーマニズム研究家の男性(ざっくり)の小松さん松岡さんと、自らシャーマンである出で立ちの女性(ざっくり)の鶴岡さんと岡野さんの話は、とても有意義でどうまとめていいか、まだ整理ができないのだけど、最後の締めコメントの中で岡野玲子さんが語った「原発にも魂がある」といった言葉がとても印象に残った。

3月18日、原発の声を聴く試みをしたという。原発は男性で、自分のエネルギーについて悲しい声をあげているという。今、私たちは原発反対運動を盛んにしているが、地震がおきるその瞬間まで酷使し、津波メルトダウンした途端に消えてほしいものとして取り上げている。


原発の魂


私たちには、原発(ウランやプラトニウムという資源)に対しての畏敬と畏怖についての感情がすっぽり抜けているのだ。おそらく、ウラン採掘をしているナバホやオーストラリアの原住民は、大地の声を、ウランの声を聴いていただろう。しかし、核という権力に置き換え、世界を征服することを目的とした権力者は、声を聴こうとしてこなかった。


自然と共生すること。今、私たちに求められていることは、自然と感応する力を持つこと。自然の声を聞き、自然に寄り添うように生きることだ。不可抗力である自然に対して、敬意と畏怖を持ち続けること。特に都市に住む私たちはよく考えないといけないことなのだ。