宇井眞紀子さんの写真展

宇井真紀子さんの写真展が、今日から一週間、新宿コニカサロンで開催されています。



宇井眞紀子写真展『アイヌときどき日本人II』TOKYO 2002−2009
5月11日(火)〜19日(水)
10:30〜19:00(最終日は15:00まで)入場無料
コニカミノルタプラザ ギャラリーC

1992年からアイヌ民族の取材を続けている。今回の写真は、2002〜2009年に東京周辺で撮影したものだ。撮影を始めた頃、私は「アイヌ民族=北海道」だと思っていた。ところが、実際には、関東にも少なくとも5000人のアイヌ民族が暮らしていると言われている。それを知ってから自分が住んでいる東京周辺のアイヌ民族を伴走者のように傍らで記録してきた。厳しい同化政策のため、自らの文化を伝承することが難しい中、アイヌ文化は消滅することなく受け継がれて、さらに取り戻すための努力が続けられている。アイヌというアイデンティティを持ちながら、日本人であることを背負わされたアイヌの人々の状況をタイトルに込めた。自己と向き合い、「アイヌらしさ」に迷いながらも、堂々と生きるアイヌ民族の今を伝えたい。2008年6月6日に国会で採択された「アイヌ民族先住民族とすることを求める決議」が、アイヌが自然にアイヌでいられる社会への第一歩となるように願う。