和歌山/新宮

aitakaha2007-02-06

御燈祭

5日の夜行バスで和歌山県新宮市に向かう。12月29日から31日に初めてこの土地に来て、居酒屋で知り合った方に招待して頂いた。2月6日(旧暦1月6日)は那智三山の一つ、熊野速玉大社のご神体となる神倉神社にて御燈祭が行われる。御燈祭は1400年前から始まって1年も欠かさずに続いている。毎年2000人近くの男性が参加をする、女人禁制のお祭りである。だから、女性である私は、神倉神社の手前の太鼓橋で男性が降りてくるのをただ無事で…と待つばかりとなる。しかし、よく考えてみれば女性が中心に行う祭り(儀式)も、沖縄のイザイホウなど、男性が無事帰ってくることを祈る儀礼だ。女の性というのは神の前では昔から変わらないものだろうか。
祭りの最中に入れなかったことは残念ではあるが、とにかく熱気を肌で感じた。願いことを書いた松明を持ち、時には喧嘩が始まることもある。私の知っている人は喧嘩を止めに入ったことで巻き込まれ5針縫う大怪我を負った。火のついた松明を持ち、神倉山から538段の急な石段を駆け下りるため、足を踏み外して転び大怪我を負おう人も沢山いた。予想外の血を目にすることに。
参加する上り子は、当日口にするものは白いもの(白飯、大根、白かまぼこ、湯豆腐、白身魚等)に限定されるため、祭りの前も後もテーブルには白いものが広げられる。お神酒を沢山頂き、ほろ酔い気分に浸りたいところだったが、高速バスの疲れと予想以上の寒さにやられ、早めの就寝となった。

翌日7日は、十津川温泉の先の玉置神社へ案内してもらう。この地は古来より,熊野の地であって、神武天皇が熊野に上陸した後、八咫烏に先導され大和に入る際、この霊峰玉置山で兵を休め神宝を鎮めて勝利を祈ったと言い伝えられている。熊野信仰の奥之宮として皇族の行幸や宗教指導者、修験者、霊能者が数多く参籠修行した重要な神体山でもあるそう。海抜1000メートルと超える場所で1300年を超える神代杉を筆頭に大きな杉が聳えていた。夜は、また地元の方々と酒盛りを楽しみ8時の夜行バスで東京に戻った。