アメリカ/日本/中国

アメリカが好きかどうかと聞かれたら難しいなぁと思う。アリゾナで大地の息吹を感じているときは、本当に亀の島に感謝をしている。けれど、入れない場所も多い。たくさんの出来事があるはずなんだけど、とにかく広くて自然がまだまだ大きい(その自然も管理されているけれど)ので、みんなの目に触れることは少ないのだろう。私が暮らしている小さい街の中でも被差別部落のような場所を感じることもあるし、様々な人が暮らしているはずだけど、実際に交流するほとんどの人は白人ばかりなのだ。

政治的にも、日本はアメリカの一部であり、日本の弱者っぽさはよく強調されるけれど、日本も然りなのだなぁと改めて思う。慰安婦問題然り、きっと認めたくない事実というのはまだまだあるようだ。以下、宮内勝典さんのホームページからの転送である。戦時中、日本人が満州に渡っていただけではなく、中国人韓国人を奴隷として日本に徴収していたことは読んだことがあるけれど、アメリカ人がユタで核実験を繰り返していたように、日本は中国大陸で何をしていたか、恥ずかしながら想像をしていなかった。(全文は海亀通信をご覧下さい。)


2013年3月19日/http://pws.prserv.net/umigame/
長編小説を書きつづけるかたわら、第一次、第二次世界大戦のころ日本が中国で何をしていたか、いろんな記録を読み漁っていた。細菌兵器の研究をしていた731部隊(石井部隊)のことはよく知られている。わたしはハルビンで生まれているから他人事ではない。石井の出身地で、731部隊を形成していった千葉県のある地域の人たちの記録まで読んだ。読み漁るうちに、細菌兵器だけではなく、満州の荒野にガラス張りの建物をつくって、毒ガスの生体実験までやっていたことがわかった。そして日本軍は、国際法を無視して、それらの毒ガス弾を実戦で大量使用した。ひとつの村をほとんど全滅させたこともあった。それについては中国語からの翻訳書や、日本の学者たちの調査記録もある。この遺恨は、一世紀か二世紀ぐらい消えないのではないか。わたしたち日本人は、東洋鬼(トンヤンクイ)と呼ばれていたが、そう呼ばれてもしかたがないと、暗澹となり、うなだれ、ただ胸のつぶる思いだった。

 ああ、祖父よ、父よ、
 いったい何ということをしてしまったのか!