奄美の唄と北海道からの便り

3ヶ月前から第三木曜日の恒例となった朝花。昨日も奄美の食事と唄を堪能した。奄美におじいちゃんおばあちゃんを持つ大島綾ちゃんの紹介でこの場所を知った、ここは新宿歌舞伎町・新宿区役所横ビル地下2F。唄者・森田照史さんの奄美料理は本当においしく、この日は元気の無い日でも足が赴くようになってしまった。唄の生徒さんが、普段の練習の成果を披露してくれるのだけど、その声は新宿の地下であることを忘れさせ、気持ちは奄美に流れ着く。まんこいや喜界島などの黒糖焼酎を森田さんお手製のミキ(米粉とサツマイモ・砂糖・水で発酵させたもの)で割ったお酒はお酒に弱い人にもお勧めできる。昨日は、さつまいもの代わりに紫芋でつくったミキで、それがまた格段でした。「自分の殻をやぶって歌いなさい。」と、声をかけてもらうものの、太鼓をたたくので精一杯。これも、また時間の問題なのだろう。奄美の唄が一通り歌い終わると、沖縄の唄に代わる。口笛、三線、人の声。忘れている何か大切なものがここには沢山ある。




気持ちいい夜風に当たりながら、家に帰るとエクスパックの不在届け。差出人は北海道の中川潤さん。本局は歩いて30分にも関わらず、早く見たいという気持ちで練馬郵便局へ。お手紙と本2冊。「大野一雄 石狩の鼻曲り」は、先日の忘年会でお邪魔したかりん舎から出された本で、大野さんの文章だけでなく、中川さんの写真が10枚程と吉増さんや大島さんのテキストなども織り込まれる。テキストも写真も美しく、私の石狩のわずかな経験に重ね合わせ読んでいる。石狩川のように、水が豊かで太い川は私の記憶の川にはあまりない。日本海の水が入り交じり、雪解け水がふんだんに含まれている環境で育つ鮭の姿は、想像するだけでも心が踊る。

中川さんとの沖縄旅行では、二人の知人を訪ねていくだけで10日間はあっという間に過ぎてしまうだろう。そんなことを彷彿させる手紙だった。元気な大重さんに早く会いたい。