作業所見学会

小島希里さんと山田珠実さんと鶴見幸代さんと社会科見学に行く。ハッシーが働いている作業所Aと芳賀さんが働いている作業所Bの2カ所。
大泉学園に20年以上住んでいたが、両方の施設とも知らなかった。それもそのはず、作業所Bは建物の表札を見ない限り、ひっそり静かに建っていて何の建物かまったくわからない。幼稚園でも老人ホームでも建物の特徴や空気でわかるはずなんだけど、変だなー。

作業所Aは私立、作業所Bは区立の施設とあって、たたずまいも仕事の内容も全く違った。この違いがなんなのか、気持ちの整理がつかない。作業所Aでは染め紙や陶芸、木工作など、一人一人の性格にあった仕事がある。写真のゴミ箱もそのひとつ。どの商品(作品)を手にとっても暖かみがある。そしてみんな自分の作業のことを一生懸命説明してくれる。作業所Bの仕事は、割り箸を袋にいれることや箱を組み立てることなど、ひたすら同じ作業をする仕事。ここでは私語厳禁・立ち歩くことも禁止。もくもくとみんな狭い空間で作業をしていた。休日がやがやのみんなに接してるときは平日の彼らのことを想像したことなかった。一日一日は全員に同じだけあり、一人一人には同じ大きさの心がある。そこを占めている経験は、確実に違う。でも、私なんかは鈍感だからか、がやがやで会っていた彼らに大きな違いは感じることができなくて、もちろん風間さんやともちゃんから愚痴を聞くことはあったけど、全ての感覚がこんがらかってしまった。

割り箸を袋に入れる、おてふきを筒状に丸める、折り込みチラシを折る。私たちの毎日の日常の中に彼らの仕事があるんだ。

このゴミ箱は本当にきれいで、使い込んでいる別のゴミ箱もさらにきれいだった。どんなデザイナーズゴミ箱よりもいいものだった。